「くらしの道具」リノベーション
埼玉県川口市に計画した築27年の木造住宅2階の改装です。広さは8.5坪あります。改装で目指したことは、
- 狭い床面積ながら広がりや様々な居場所のある空間とすること。
- 既存の窓や構造体を生かすこと。
- 十分な広さの作業台、本棚を設置すること。
- 簡単な茶会が開ける畳スペースを設けること。
以上のことは、ほぼ実現したと思います。その他デザイン的な面としては、複数の樹種(色味の違いや、無垢材・集成材・積層合板)を実験的に使用したので、木材同士の調和がとれるように特に注意しました。
オフィス・スペース
壁に向かって仕事をしたくなかったので、大きな本棚(幅 4.5m、高さ 2.5m)を背にワーク・カウンターを設置しました。床はウォルナット、壁は珪藻土、鳥取産の杉、天井はラワンべニヤ着色です。照明器具は既製シームレスラインを天井からワイヤーで釣っています。
改装前
改装した2階は、設計者のアトリエとして使われていた8畳の和室、資料室・書庫として使われていた4畳半の洋室、そして2畳の納戸と階段室でした。
工事中の様子
洋室、和室、納戸の床レベルは異なっていたので調整し、既存の柱を丸柱に交換するところです。既存壁の位置が1階と2階でずれているところに、2階の既存壁付近に収納家具が集中していたため、梁がクリープしていたのですが、改装のため全ての家具を搬出すると、梁のたわみが元に戻ってきました。
改装前後の間取り
改装した2階には、8畳和室、4畳半の洋室の2室と、2畳の納戸でした。