2005年11月2日
世にも快気な物語
久々に映画を観た。観た!といってもオムニバス映画である。それはそれは恐ろしいポー原作のお話である。題名は「世にも怪奇な物語」(1967仏)。
その後、この作品を含め、何枚かのDVDを知り合いのご夫婦(W氏&F夫人)にお貸ししたのだが、彼らはこの映画が一番面白かったようで、ふたりともこの映画の感想を述べてくれた。彼らはこの映画の本質的な面は理解していたので、マジメな映画評をするような野暮なまねはせず、キャスティングの魅力のみ、なかなかマニアックな視点での感想を話してくれた。その感想がそれぞれ男の立場と女の立場に分かれたのが可笑しかった。では彼らの感想に聞き耳を立ててみよう。
(注・・・・かなり脚色されていますが、インタビューの本質はずれていないと思います)
第一部「黒馬の哭く館」 監督ロジェ・ヴァディム
ロケーション:某写真家のオープニング・パーティーにて。
F夫人:「いやーもうー、女の人が本当にキレイで・・・・・」
hyodo :「ジェーン・フォンダですね」
F夫人:「そうそう、キレイな女性が悪徳の限りを尽くすのって・・・・イイですねぇ」
hyodo :「暇つぶしに少年を木から吊して、弓矢の的にするシーンとか?」
F夫人:「そんなこと、今では許されませんよね~」(と言いながら嬉しそうな表情)
hyodo :「昔もダメだと思うけど・・・・・でもジェーン・フォンダなら許されるかな」
F夫人:「彼女は本当にセクシーで素敵!」
hyodo :「常におへそまわりは露出してるし、ブーツは履いていても腿は見せていますね」
F夫人:「マントの下は下着みたいのしか着ていないし・・・・・」
hyodo :「そうそう、そのマントだけど豹の毛皮が裏地になっていて暖かそうだった」
F夫人:「イイィですねぇ!私、ああいう耽美な世界、大好き!」
hyodo :「・・・・・・」
第二部「影を殺した男」 監督ルイ・マル
ロケーション:W氏の経営する店舗にて。
W氏 :「鐘楼からアラン・ドロンが落っこちて死んじゃう話が面白かったです」
hyodo :「ウィリアム・ウィルスンですね」
W氏 :「そんなタイトルでしたっけ?自分の分身に悪行を暴露される話です」
hyodo :「原題は『ウィリアム・ウィルスン』っていうんです」
W氏 :「主人公の名前がウィリアムでしたね。ウィリアム役のドロンもいいけど、あのブリジット・バルドーが・・・・・・」
hyodo :「やっぱり、あのシーンですか?」(ニヤニヤ)
W氏 :「そう、あのシーン・・・・・・ヤバイですよね」(ニヤニヤニヤ)
hyodo :「ドロンがバルドーにピシピシ笞打つなんて・・・・・・第一級のお宝シーンでしょ!!!」
W氏 :「hyodoさん、声大きい、他のお客さんに聞こえちゃうんで、お静かに!」
hyodo :「スミマセン・・・・・」
第三部「悪魔の首飾り」 監督フェデリコ・フェリーニ
残念ながら、これについては話しませんでした。気軽に話すにはテーマが重いですし。あの少女役の女優は誰でしょう?美しいけどかなり怖いですね。ゾッとします。
今日の写真 ~カラフル その9~
金沢は里見町(だったと思う)で見かけた花とタイルの色の競演。カラフル・シリーズは今回で最後です。新シリーズもお楽しみに。