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2005年7月1日

オレの勝負服 春から夏へ

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毎回申し上げているが、私はひとり寂しく建築設計の仕事を自宅でしている。ここでの仕事着(と言っていいのかどうかはわからないが)は、襟付きのシャツにアウトドア系のパンツである。シャツは極めて普通であるので、ここではあまり取り上げないことにする。問題はパンツである。なぜアウトドア系かというと、大抵、腰紐やベルトが一体となっているのでベルトを通す必要がなく、椅子の上で片足だけ正座したりあぐらかいたりするのに、楽で動きやすいからである。

5月に3本目のクライミング・パンツを買った。暖かく(暑い)季節になったので、薄手の速乾性のものが欲しくなったのである。色はオリーブ色、素材は綿とポリエステル、ウエストベルト付き。PHENIXというアウトドアアパレルメーカーの製品である。値段が5000円で安く、履き心地・耐久性・形等とも気に入っている。

先日、私が店舗設計をした白金台のヘアサロンの1年点検を行った。ちょっと工事会社の人に頼めないことがあって、以前勤めていた設計事務所に電動工具を借りに行った。私が事務所に訪れると、私のクライミング・パンツを「勝負服」と名付けた張本人であらせられるKさんが出迎えてくれた。Kさんは以前の記事「論理と慣習 その2」で私とトイレット・ペーパー論争を繰り広げた恐るべき論敵である。私はKさんと目が合うと弱気になり、今日クライミング・パンツを穿いていることを言い訳がましく告白したのであった。

「1年点検で作業しなきゃならないからクライミング・パンツを穿いているんです」
「勝負服ですね!(笑)」
「ハ、はい!そうです」

私は相手の確認事項を即座に承認し議論を避けた。そのためかKさんはこの日あまり馬鹿にしなかったように思う。その上サクランボまでご馳走してくれた。もしかしたら私のクライミング・パンツ審美眼も良くなってきたのかもしれない。その証拠と言えるかどうかわからないが、お茶のお稽古に穿いていっても先生に「そのおズボンお稽古用なの?」と訊かれることは(今のところ)無い。このパンツはこれまでのと異なり(それほど)見苦しく無いのである。お茶のお稽古着にしている理由は、立ったり正座したりしやすいからである。

普段の生活の中でジャージのように穿いていたクライミング・パンツだが、最近本来の使用目的に近づいてきた。なんと山登りに穿いて行ったりしているのである。Yさんというドラ焼き好きのアルピニスト(と表現するとゴツそうな感じだが、見た目は繊細でむしろ弱々しい印象を受ける涼しげなお方である)がお誘い下さるので、先日はクライミング・バックパックを背負って高尾山(標高599m。私のレベルが低すぎるのでお付き合いいただいた)へ行ってきた。しかも各々バーナーとコッヘルを持って。明らかに装備と行き先のバランスが悪いが、この夏は森林限界より高く雲の上を軽やかに歩くつもりである。ヨセミテあたりで本当にクライミングする日も近いかも!!

今日の写真 ~ソフト・ハウス その7~
このコーナーに何度も登場しているキルギスであるが、今回の写真は首都ビシュケクの南100kmほどのところにあるテョーアシュー峠(標高3500m)付近の遊牧民のユルト。hyodoと一緒に写っている少年は乗り合いタクシーの同乗者ノルタイ君。

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カテゴリー:雑記 |  コメント (5) |  投稿者:hyodo

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