2004年11月13日
アラファト議長死去後
昨日のシフォンの続きをアップしようと思ったが、重大なニュースが入ってきた。急遽アラファト議長を取り上げることにする。これまではシフォンだのフレンチだの中国茶だのについて近ごろ少々サブカル的な軟弱なことをさも知っているかのように語っていたかも知れないが、実は専門はアラブ及びイスラム世界なのである。(本当は建築です)
私は、これまでに中東6カ国、中央アジア2カ国のイスラム国家を歴訪し、「旅行人」という旅行雑誌の読者サークルの関係組織ではアラブ同盟を締結している。今年は世界最北にあるサンクト・ペテルブルグのモスクを訪れた。サマルカンドでは、非情なまでの暑さ中、私はアラーに敬意を表し長ズボンをはいてモスクを訪問していたのに対して、イスラム教徒の現地ガイドオリム君は半ズボンで私を案内した。売り子達はオリム君を観光客と勘違いをし、土産物を売りつけにたかっていたが、私にはそんなことはなかった。8年程前にフジテレビがイスラム教に対する不敬報道をしたことがあり、その謝罪のための番組が製作されたことがある。そのときフジテレビは勤務先にまで押しかけ、私は同僚のイスラム教徒に対するコメントを求められたことまである。更に教育テレビのアラビア語会話を毎週視聴していて、師岡カリーマ・エルサムニーの大ファンである。(彼女に関しては後日あらためて書くことにする)
私の低レベルなアラブ自慢はさておき、アラファト議長の死去により、パレスチナだけでなくアラブ全体はどのように変化していくだろうか?ここ2日間の朝日新聞の記事を読んでいただけでは、私見をまとめることが難しいことがわかった。特に11月13日付朝日朝刊オピニオン欄の中東地域研究者の池内恵氏の論評を読んでそう感じた、というかアラブ世界に救いはないように思ったのである。ここまで書いて行き詰った。ただただ彼らの幸福を祈るしかないのかな?