2013年12月17日
Raspberry Pi で格安ミュージックサーバを作る~その1~
Raspberry Pi という ARM 系小型コンピュータの存在を先月に知った。一年半ほど前は結構話題になっていたらしい。とにかく安いので何をするかあまり考えず買ってみた。OS は、複数の Linux ディストリビューションを切り替えてブートできる NOOBS をインストールし GUI 環境で遊んでいたが、結局 Raspbian しか使ってない上に HDMI 入力端子のあるモニタが事務所に 1台しか無いこともあり、GUI で使うのはやめて SSH を設定して、PuTTY で Win7 から、もしくは ConnectBot で Android から接続して弄くるようになった。そうこうしているうちに Samba サーバを立てて事務所のデータバックアップを自宅でも行い、地理的冗長性を担保しようか?防犯カメラにしようか?など具体的に役に立つ利用方法を考え始め、最終的にミュージックサーバを作ることにした。理由は、事務所の音楽再生環境(Win7 + foobar2000 + TEAC/A-H01 + 自作スピーカー(長岡鉄男/BS-84、Fostex/FF105WK))が先月整い、費用の割りに音質が良く、操作性も快適なので、自宅でも同じような環境を作ってみたくなったのだ。事務所の再生環境については、「foobar2000 で NHK ネットラジオを聴く」を参照されたし。
自宅は 2DK アパートに妻と子どもの 3人暮らしなので、また Raspberry Pi のスケールに合うように、事務所の機器よりも小型にすることにした。またできるだけ安く、良い音を得られることを目標にした結果、上記の写真のようになった。下記に機器をリストアップする。
機器リスト
ミュージックサーバ
- 本体:
- Raspberry Pi Type B
> 4,379円 - SDカード:
- Amazon限定 Transcend SDHCカード 8GB Class10
> 952円(最近は、4GB の方が高かったりする) - ケース:
- Raspberry Pi Clear Case
> 1,660円 - USB電源:
- Docomo/AC アダプタ 04
> 0円
※ これまで使い道の無かった Docomo ポイントを使って無料でGET! - USB無線 LAN アダプタ:
- PLANEX/GW-USMicroN2W
※ 事務所で余っていたもの - OS:
- Raspbian (2013-09-25 版)
> Free! - Apr:
- Music Player Daemon (MPD) 0.18.5
> Free!(スミマセン、Raspbian にインストールされるのは、ver.0.16.0 でした)
プリメインアンプ
- USB-DAC 内臓
プリメインアンプ - TOPPING/TP23
> 7,350円
アンプ部:25W@4Ω,約14W@8Ω
DAC 部:16Bit/48kHz
スピーカー(自作)
- ユニット:
- Fostex/FF85WK ×2本
> 6,550円
※コイズミ無線のセールで購入 - エンクロージャ:
- バスレフ方式、3.5L
※ 取説付属の推奨エンクロージャの寸法を既製板材の規格に調整し、スリットダクトにしたもの。吸音材は家に大量にあったコットンパフをエンクロージャ内部 3面に貼った。
※ この方のホームページのエンクロージャが美しく製作されていたので、真似してみました。 - エンクロージャ材料:
- ラワンベニヤ 12t + エゾ松 180w×14t×1800L + カット代 + AEPカラースプレー
> 3,870円 - スピーカーケーブル:
- 九州電気/OFC 0.12mm 素線多重ツイスト構造、0.75SQ 5m 購入
> 945円
※ターミナルを設けずユニットに直結 - 費用合計
- 25,706円
Topping/TP23 という製品は「USB-DAC 内臓 プリメインアンプ」と検索して探し出した。私が知りうる限り最安の製品である。TEAC/A-H01 を購入した頃は、その存在を知らなかった。スペックは TEAC/A-H01 より DAC、アンプの出力共に低いが、価格は 1/3 である。
電源スイッチは付いてない。コンピュータの電源とリンクして自動的にON/OFFする。寸法も小さく Raspberry Pi を上に乗せるとちょうど良い。Topping というメーカーは中国のメーカーらしいが、自社ホームページはなぜか見つからない。
音はフルレンジ一発のスピーカーとの組合せということもあり、ミニコンポや、Bose のアンプ内臓スピーカーのように変な味付けされた加工は行われていない感じで、ピュアオーディオと言える。クリアな音質で定位が良く分解能も結構高い。ソナタなどの曲では、プレイヤーの動作や息遣いまで小音量でも感じる。低域が物足りないのはやむを得ないが、8cm ユニットで 3.5L のエンクロージャにしては結構出ている。
MPD の操作は、Android から MPDroid で行っている。Win7 からは、GMPC 又は SkyMPC を使用しているが、foobar2000 の使い勝手のようにはいかない。foobar2000 が MPD クライアントとして使えると最高なのだが・・・・。
約25,000円でこれだけの品質と操作性が手に入るのは嬉しい。
じっくりと音楽を聴く機会が増えた。
上の写真は、エンクロージャが完成するまでの間、とりあえず鳴らすために作った段ボール・エンクロージャ。かなり残念な音だったw。バスレフ・ダクトも付けたり、内部を補強したり石やタイルを詰め込んだりしたのだけど、箱鳴りがひどく、密閉にしてもあまり変わらなかった。そもそも密閉できていたかも疑問。
次回、Music Player Daemon (MPD)を稼動させるまでの Raspberry Pi の設定を紹介したい。
関連記事 > 「Raspberry Pi で格安ミュージックサーバを作る~その2~」
※追記: Raspberry Pi Model B+ (Plus) が出ましたね。
カテゴリー:コンピュータ, 音楽 | コメント (1) | 投稿者:hyodo
トラックバック
トラックバック URI» https://www.hyodo-arch.com/buryoshaki/archives/787/trackback